「遺言控除」で節税?
こんにちは。
「遺言書なんて書いてみたところで、何か得することがあるのか。」
そんなものは自分達には関係ないという方が多いかもしれませんね。
ところが、近頃はごく普通の家庭の親族間でも
相続をめぐって揉めることがとても多くなっています。
実際に、私の祖母が亡くなった時も、その分配が不公平だと揉めて
裁判を起こす寸前までとなってしまいました。
「骨肉の争い」を経たその後の兄弟姉妹の人間関係は最悪の状態に。
また、知人から聞いたのですが、
嫁いだ妹さんが突然に不動産屋さんと乗り込んできて
土地建物を査定して、その半分の金額を要求してきたそうです。
昔のように長男が親の面倒をみて、財産を引き継ぐという
そんな時代ではなくなってきているんですね
そこで遺言による遺産分割を促し、
相続をめぐるトラブルを防ぐ狙いで浮上してきたのが「遺言控除」です。
2018年までの導入をめざすということです。
亡くなった人が生前に遺言書を作成していて、
かつ、遺言に基づいて相続を行えば
かかってくる相続税について一定の優遇が受けられるというものです。
遺言書の作成の有無が条件になるという点で
かつてなかったタイプの減税措置だといえます。
亡くなった人から相続した土地や現金などの財産にかかる相続税は
遺産の総額から基礎控除額を差し引き、残りの額に税率をかけて算出します。
基礎控除額は「3千万円+法定相続人の数×600万円」。
遺言控除はこの基礎控除に上乗せする形で導入し、
課税対象となる遺産の額を減らせるため税負担を軽くできます。
もしこれが実現すれば、遺言書を作成する方が増えるかもしれませんね。
<スタッフ/たにみちけいこ>